「見ててね。叩くよ。叩くよ?ほんとうに叩くよ?」
慎重派の5歳児が、ハンマーを手にしたまま、3分くらい静止している。
目の前にあるのは、箱の上にぎゅうぎゅうに積まれたカラフルな宝石たち。
HABAの『宝石ゴンゴン』。
ドイツから来たゲームだが、見た目の破壊力はもはや「世界共通語」。
ハンマーで箱を叩くと、カラフルな宝石がバラバラ落ちてくる。
…それだけで、子どものテンションは天井知らず。
■ルールは簡単。でも、欲張るとゼロになる。
遊び方はとてもシンプル。
- ハンマーで箱をドーン!(1つ落ちるまでは何回叩いてもOK)
- 宝石がバーン!
- 落ちた宝石が8個以下なら、自分のカードに必要な色を好きなだけもらえる
- でも!9個以上落ちたら、そのターンは全部没収!
この「欲張ったらゼロ」ルールが、絶妙に効いてくる。
■慎重な息子 vs 欲張りな父
うちの5歳児は慎重派。
最初のターン、箱にそ〜っとハンマーを当てて、コツンと叩いた。
ポトン。
青い宝石がひとつだけ転がり出る。
「やったー!青、いるやつ!」
…喜びすぎでは?と思ったが、それが『宝石ゴンゴン』の魔力。
1個でも、自分で出したという達成感がすごい。
一方、大人げない私は欲を出してしまう。
「ドン!」とちょっと強めにいくと、見事に9個落ちた。
「ふっ・・・(苦笑)」
…苦笑はやめてくれ
■ハンマー!宝石!それだけで成立する楽しさ
子どもって、叩くことと光るものが大好き。
その両方が合法的に楽しめるこのゲーム、正直ズルいくらい強い。
・ハンマーという“特別感”のある道具
・カラフルで“手に取りたくなる”宝石
・「何個落ちるか?」というドキドキ感
これが全部いっぺんに味わえるなんて、すでに勝ってる。
しかも、叩いたときの“音”がまた気持ちいい。
カコン、パラパラ…「やったー!」と声が出るのは、その音のおかげかもしれない。
■勝敗より、毎ターンがドラマになる
このゲームの魅力は、単なる勝ち負けじゃなく、1回1回の叩きにドラマがあること。
・そーっと叩いて1個出て、「よっしゃ!」と喜ぶ息子
・狙いすぎて9個超え、ゼロに泣く父
・「次は3つくらいがいいな〜」と自分で目標を立てる姿
・「まだだ、まだ落ちてくる気がする…」と、誰よりも読み合う5歳児
ゲームを繰り返すうちに、叩く角度や力加減まで工夫し始めるのだから、子どもって本当にすごい。
■まとめ:慎重派こそハマる、ハンマーと宝石の世界
最初は「壊しちゃうかも」と心配してた慎重な息子。
でも、叩くたびに得られる“手応え”と“ごほうび”の連続で、回を追うごとに目がキラキラしていった。
最後には、「次のターンで赤を2つ…そしたら勝ち」とつぶやいていた。
それ、将棋の読み筋みたいだぞ。
親のほうがむしろ勢いで9個出してしまって、毎回ゼロ。
「おとうさん、また?」と言われるのが定番化してきたのも、悪くない。
☑ おすすめポイント
- 対象年齢:5歳〜(ルールはとてもシンプルなので、3、4歳からできる子もいるかも)
- プレイ時間:1ゲーム 約15分
- ハンマーと宝石のインパクトが最高。
- 大人、子ども、慎重な子、大胆な子、みんな対等に戦える。それぞれの特性で色んなドラマが生まれる。
※ ちなみに「仕事カード」という、一定の条件を満たすと好きな色の宝石の代わりになるという要素もあって戦略性を増すこともできる。慣れてきたら導入するとより楽しいですよ。
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